進路について
就活のとき絶賛天中殺だった私は、なんだか毎日焦ってた気がする。生き急いでた感じ。
就職ひいては、働くというのが嫌で嫌でたまらなくて、その時は憧れで始めたバイトがえげつない環境で、病んでたと言ってもいい。バイト先が病んでいたから、社会はどこもこんな感じだ!働きたくない!って思ってた。
しかも大学で勉強していた分野が興味深くて、私は学者になるべきだと思い込んでいた。
心の奥には、「学者、確かにそれもいいだろう。でもその分野を一生研究し続けられるのか?」っていう自問自答があったけど、それを隠して、大学院に行くって騒いでた。
大学院の修士号とるまでだけでいいから時間が欲しかった。
お金はと言われて、奨学金を借りると駄々をこね、奨学金はいわば借金だと、だから若いのに借金は負わせられないからダメだと。意味がわからなかった。私の人生だぞ。看過しすぎだ!と思いこそすれ声には出さなかった。
何度も何度も説得しようとして、聞く耳を持ってもらえず、卒業の運びとなった。
そのころにぽろりと、もうちょっと大学院に行きたいって言ってたら行かせてたと言われて言葉を失った。
ズルすぎる。そんなの詐欺のやり口だ。人の心を一番傷つける言葉だ。どうして、と。今更すぎる。
私はすっかり忘れてしまっていたけど、説得する最中の言葉に意味のわからない断り文句があった。
私が忘れてしまっているのは、あまりにもショックを受けたからだと思う。人は辛いことは忘却するようにできている。
ひとつは、高校受験をいくつかしたこと。兄弟と同じところを専願で受ければ、別の高校を受験した費用としての数十万が消えなかったこと。
ふたつめは、兄弟が留学に行ったこと。これにすごいお金がかかったからお前にかける金がないと言われたこと。
本当に全く意味がわからないな。
普段はいい両親なんだけど、時々意味不明なことを言う。それが私の心に積み重なっていく。早くこんな家出るべきだと思うけど、そのほんの少しの不快さを我慢すれば快適な生活を過ごせる。家族仲も悪くない。と思ってしまう。DVみたいな関係だな…。
散々金の世話はいい!借金してでも大学院にいく!って言ってたのに押し切れず、違うなと思ってた自分もいて、結局言いなりになってしまう自分の不甲斐なさ。自分の人生だろうが。
今までは金のことは気にするな、という程を装っておきながら、自分の子供が自分の理想と違うことをしようとした途端、今まで意図して隠していた部分をひけらかし不安にさせる。よくない。クソだ。
それに甘えて今まで知らぬ顔を突き通していた私の愚かさも耐え難い。
兄弟が留学に行ったから私に金をかけられないのは本当に全く意味がわからない兄弟仲悪くなるぞ。誰の責任でもない。
兄弟は留学行くために準備と計画を立てていたし、突然のわがままで行ったわけじゃない。
お金の面で言えば、私の方がかかってないのでは?
あまりにも悔しすぎる。こういうことが時々あるからもう自分1人で生きるしかないのだとそう思ってしまう。誰も信じられないと。
私はわりかし思いつきで物を言うところがある。
今の仕事が興味深いから図書館で関連する本を借りて家で読みつつ、冗談半分で、もっと昔に医学にこういう分野があると知っていれば、医学部に行ってたかも、と。
絶対に無理と返された。はぁ?お前は私の何を知っているのかと。ここで再び言葉を失う。
祖母行ったら今からでも遅くない行ったら、と。
いやいや、金の問題で文系の大学院いくの辞めさせられたのに何を言ってるのだと。金はどこから湧くのだ!クソ野郎!とまでは思ってないが、不信な気持ちは倍増だ。
もう、私は身内に頼らない生き方を早く始めるしかない。
絵画教室終了してしまったのは、少しでも多くの金を貯めて早く家を出て行けというメッセージなのかも。