12月20日

推しとか占いとか誰にも言えない心内とか

結婚が人生のゴールではない

私の中で事件が2つあった。

事件と言っていいかわからないけど、よく思考が動き新たな見解を得たことは確か。

 

ひとつめは、コンサートに連れて行ってもらったこと。

知人に、知人がクラシックのコンサートするから一緒に行こうという知らせを受け足を運んでみた。

 

クラシックなんぞ今まで縁遠かったし、生演奏ということでとってもワクワクしていた。

1曲めを聞いた時「うわぁ!」と思った。感動ではなく失望で。

指揮者と演奏者たちのリズムがあっておらず、双方とも動きがぎこちなかった。

音も小さくて盛り上がりに欠けて、YouTubeでその曲を聞いた方がいいんじゃないかすら思った。コンサート代無駄にしたなと思った。これが2時間続くのかと。やはり彼らはプロではなくアマチュアからしかたないのかも…と思うほかなかった。

 

1曲めがおわり、団員がはけた後、観客の咳払いやぼそぼそとした会話が始まる。

どうやら私の隣に座っていた人々は、団員のOBか関係者らしく、酷いぐらいに彼らの演奏を批判していた。

「最悪だ。何だあの演奏は。本当に言葉が悪いとは思うけど学生が吹奏楽のコンクールで優勝するためにお行儀よく弾いただけの演奏じゃん」

私は心の中で確かに、と頷く。ショックの熱は治らないようで一緒に来ていた連れに悲しさやるせなさを熱く語っていた。

 

私は単純なので、音楽全く管轄外だけど、割と本物がわかる完成はあるのかも!とポジティブな気持ちが芽生え始める。

 

2曲めからは指揮者が変わったことで様子が変わり、“演奏”をきけるようになった。最後の4曲めでやっと、“コンサート”らしき演奏がきけるようになり、胸を撫で下ろす。

やっといつもの彼らの演奏がきけたとおもった。いつもの彼らは知らないが確かにそう思った。

でも4曲めという終盤でその域に持っていくのはいささかどうかと思う。4曲めで私が感じたことはあながち間違いではないと思う。

5曲めまで聞いたら練習以上のものが聞けたかもしれないという期待と、5曲めはもう疲れ切っているだろうから4曲め以上のものはきけないだろうと。少しバテてきている印象も受けたし。2度はないなと。

 

プロとアマチュアの違いをまじまじと考えさせられたし、本物に触れるということはとても大切だということがわかった。

 

ふたつめは、大学時代のアルバイト先の店長と、アルバム時代の後輩先輩とご飯に行ったこと。

そのアルバイト最初は楽しかったけど、その店長になって凄くしんどかった。

仕事はできないわ、自論を展開して仕事ができなくて自分が御し易い人間の給料をあげる。私は仕事ができたので(自分がいうのもアレだと思うけど事実なので)給料が上がらなかった。

何度私が訴えても無駄だったし、冗談だと思ってたと笑いながら言われた時には…もう…ねぇ?

労働力搾取がえげつなかったな。しかも価値観が古いのか女は結婚するからそこまでの権力地位はいらないでしょという考え。男には仕事ができなくても下駄を履かせてやろうという考え。クソすぎてヘドが出るな。

 

でも、経済の話とか仕組みの話をしてくれて、私は全く興味ない分野だけど興味深かったし、まだなんとか仕事以外ではマシだと思っていた節がある。伊達に私の2倍は生きていないだろうと。

 

ご飯のときに、「そういえば彼氏は?」と言われ、「いません。要りません。人を好きにならないので」と言った。

 

外見が好みとかいう人も出会ったとこがないし、私の中で恋人=一緒に長いこといることができるか、になる。もちろん尊敬できる人でないといけないし、双方がお互いを尊重できなければいけないと思っているので、簡単にそういう奴は見つからないし、まだまだ自分が未熟な私には今いなくてもいいと思っている時期が来たら動くし、環境も変わると思っているから。

 

それを聞いた店長はびっくりした表情を見せないように、腫れ物をは触るかのような雰囲気で「いいとおもう」と言った。後輩がフォローするかのように「人を好きになれない病気の人もいるらしいですよ」と言った。

「はぁ?」と思った。私は、貴様らの矮小な価値観によって可哀想というレッテルを貼られ、病気を患っている可哀想な人だちも思われ、慰められたことにどうしようもない苛立ちを覚えた。

こんな価値観の狭い人たちのもとでよく働けたなと思ったし、認められたいと思っていた私のどんなに愚かで小さいことかと。

 

彼らはまだ、結婚は人生のゴールでは男女がつがいになることこそが正しいと世の中の真理だと思っているフシがある。恐ろしかった。

もちろん結婚が人生のゴールだと思う人もいるだろう。でも、仕事を続ける人がゴールの人もいれば自己表現をし続けるのがゴールとしている人もいるこの世の中で、そんな矮小な価値観を是とし掲げる恐ろしさたるや。

 

縁を切ろうと思った。ご飯に誘われてもいくのを控えようと思った。何が楽しくて苦痛な時間をお金を払ってまで体感しなくちゃいけないのか。馬鹿らしかった。

本当に愚かな大学生時代の私よ。今になってそれがわかるとは。よかったね。もうこれで全てのものを切って自分の価値観に合う人々と付き合っていこうね。バカにされるのはもうごめんだね。